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業務終了時の【終礼】の仕方について

 

 

 会社勤めをされている方は、おそらく毎日業務開始前に『朝礼』業務終了前に『終礼』を行っていると思います。

 

 『朝礼』は一日に行う業務の確認と発表程度で終わらせるだけですが、『終礼』は一日の業務報告や伝達事項などを全員で把握し共有する重要な役割を持っています。

 

 前回の記事で

  

  

【中間管理職】の役割についてお話しします - とらえにブログ

 

 

 の中でお話しした内容の『上長へ社員(社員へ上長)からの情報を伝達』の項目の中の『社員へ上長からの情報を伝達』するための手段の一つにもなっています。

 

 

 しかし残念な事にこれを煩わしい・めんどくさいと思っている社員や中間管理職も中に存在するようです。

 

 

 しかしやり方を間違えると社員一人一人違った認識をしたり、中には聞いていない人がいる、そもそも内容が理解できないなど業務運営に支障をきたしかねません。

 

 

 そこで今回は私の尊敬する上司より会社の研修にて教わった『終礼の仕方』についてお話しします。

 

 

業務終了時の【終礼】の仕方

 

 ポイントは以下5つです。

 

・相手が聞き取れるように活舌良く声を張る

 

・分かり易い言葉を使用する

 

・自分の言葉(心)を入れる

 

・目的を明確にする

 

・理解できているかを把握する

 

これらを具体的に解説します。

 

 

相手が聞き取れるように活舌良く声を張る

 

 

 これは基本的な事です。

 

 相手に聞こえないような小さい声では、後方の人まで聞こえません。

 

 『すみません、聞こえません!』とはっきり言える社員なら良いですが、ほとんどの社員は中間管理職の人に対してそのような指摘はできません。

 

 そして何より声が小さいと、自信無く感じさせてしまい社員を逆に不安にさせてしまう恐れがあります。

 

 少々言葉を間違っても良いので、堂々と話しましょう。

 

 

 

分かり易い言葉を使用する

 

 特に横文字は避けたほうが良いです。

 

 最近では東京都知事がこの新型コロナウィルスの報道に関して『集団クラスター、パンディミック、ロックダウン』などの横文字を平気でカメラの前で発言しています。

 

 横文字のわからない人にとっては、何を言っているのかさっぱりわかりません。

 

 このようなときは『集団感染、広範囲の流行病、都市封鎖』と言えばほぼ全員がわかるはずです。

 

 横文字もそうですが難しい日本語も同じです。

 

 終礼を受けているこれらの言葉を理解できない社員は、意味をその場で質問できれば良いですが『質問したことで馬鹿にされるかも』という不安からなかなか質問できません。

 

 100人いたら100人全員が理解できるよう工夫して発言しましょう。

 

 

自分の言葉(心)を入れる

 

 めんどくさがりの管理職はよくやりがちですが、上長からの伝達事項を棒読みする人がいます。

 

 これではその場で理解できたとしても、その後記憶に残ることはほとんどありません。

 

 ただ棒読みするのではなく、すこし大げさでも良いので全員の記憶に残るよう自分の心を入れて話してください。

 

 例えば、『A社から担当営業の態度に関してクレームを受けた』とします。

 

 めんどくさがりの管理職ならば、『A社から○○が▼▼の態度をとってクレームが来たから、全員そのような事はしないようにしてください』とこれだけで終わるでしょう。

 

 しかしここで心を入れると、『A社から○○が▼▼の態度をとってクレームが来ました。先方には今後の指導を行い改善する旨を伝えてお許しを頂きました。しかし次同じ過ちをしたら弊社との取引を中止したいと言ってました。A社は弊社の売り上げの3割を担ってます。そしたら弊社の社員が5人いらなくなります。この中から5人を解雇しなければいけません。そのような事はしたくありませんので、皆さんご協力をおねがいします。』のようなやり取りになります。

 

 ただ棒読みするよりも、全員の心に響いて記憶に残るはずです。

 

 終礼の前に『どのように伝えれば全員の記憶に残るか?』考えて全員に発表するようにしましょう。

 

 

 

目的を明確にする

 

 

 これは今回のテーマで非常に重要な項目だと思っています。

 

 なぜなら『なぜそのような事を言うのか?今後どのようにしていけば良いか?』を全員に伝えることによって今後のケーススタディとなるからです。

 

 例えば『これから毎日昼休憩の前に、どの会社に訪問したか?を上司にメールで報告するように!』という業務命令が出たとします。

 

 ただその業務命令を発表しただけでは、社員はおそらく『面倒だ!なぜそんなことをしないといけないの?』という疑問が浮かぶはずです。

 

 そこで大事なのは『その命令がなぜ出たのか?』を明確にすることです。

 

 このような時は終礼時に例えば『○○支社で会社訪問をせず、パチンコをしていた社員がいたそうです。それだけではなくB社とのアポをすっぽかして、先方を怒らせ取引が中止になったというトラブルが発生しました。それで今後は全員に、これから毎日昼休憩の前に、どの会社に訪問したか?を上司にメールで報告するようお願いします。この事件で年間の売り上げの3割が喪失する計算になりました。』という事実と理由を明確にすれば真面目に業務にあたっている社員は『面倒だ!』と思うことは無いでしょう。

 

 

理解できているかを把握する

 

 

 終礼の最後には必ず『何か質問は無いですか?』と質問しましょう。

 

 中には、ちゃんと聞いていない・理解していない・別の事を考えていた・理解するために時間を要し、途中の話をあまり聞いていなかったという社員がいます。

 

 もし再度同じ事を言う羽目になっても、決して社員を全員の前で怒ったり馬鹿にしてはいけません。

 

 そこは『私の伝え方が上手くなかったんだ』と反省し、もう一度分かり易く噛み砕いて伝えてあげましょう。

 

 

 ※もし眠りかぶっている社員がいたら、終礼の途中で『○○さん今回の件について、なぜこのような事が起こったと思いますか?』と質問してみてください。

 

 おそらく質問された社員は眠気を覚まし『わかりません』と答えると思います。

 

 そして次に○○さんの隣にいる『××さん教えてあげて!』というと、これから全員必死になって終礼を受けるでしょう。

 

 

 

 最後に

 

 『終礼』というのは、『社員全員で同じ情報を共有し、目標に向かって同じ方向を向いてもらう場所』と思っています。

 

 これができていない組織はおそらく『情報が共有出来ず、見当違いの解釈をする社員が中に存在する』ようになってしまうでしょう。

 

 そうならないように、中間管理職の人は『終礼』を軽く見てはいけません。

 

 これらの5項目を忠実に守っていれば、全員が同じ情報を共有して違う解釈をする社員はいないと思います。