仕事を頼むと嫌そうにする社員には権限で依頼しない事
人数が減っているのに、仕事量は増えているという職場が少なくありません。
上司としては社員に思い通りに動いてもらいたい、モチベーション高く仕事に取り組んでもらいたい、ということは大切なことです。
権限による依頼はモチベーションを下げてしまいます
『○○君、他の部署から急ぎの案件の依頼が来たから今すぐ取り掛かってほしいんだ。』
こう言って仕事を依頼すると、明らかに嫌そうな顔する社員がいます。
任せる側としては、仕事なのでやって当たり前という気持ちが働きます。
ただどうせやるなら快く引き受けてほしいというのが上司の本音です。
『なぜもっと心よく仕事を引き受けてくれないんだ!そんな嫌そうにするなら俺がやるよ』
心の中でこう叫びながら上司自身が仕事を抱え込んでしまうケースもよく聞きます。
ただこうなると社員の成長を止めてしまうことになります。
さらにはマネジメントがうまくいかない状態が続けば、上司自身の成長も止まってしまいます。
だからといって『急いでいるから月曜までにこの資料を作っておいてくれ!』と上司の立場を利用して社員に『こうしろ!』と伝えるとどうなるでしょう。
それを快く受け入れる社員はまずいないでしょう。
上司の権限を利用した言動や態度に対して社員は人としてはではなくモノとして扱われているニュアンスを受けるからです。
相手への『信頼』をベースにした依頼をしましょう
社員に仕事を依頼する際に大切なのは『信頼』をベースにすることです。
それをベースにしたものが社員への『相談』という方法になります。
『○○君、この案件のことだけど、どうしたらいいと思う?』
このように他人から相談されるということは、『あなたの事を信頼して聞いている』『あなたのことを十分に認めているよ』というメッセージになります。
さらに、それが自分よりも上の立場の人から相談されればなおさらです。
社員を動かすのがうまい上司は、既に答えは分かっている仕事や案件でも、意図的に社員に対して『どうするのがいいかな?』と相談を持ちかけます。
相談のなかでも特に効果的なのが、『あなたを必要としている』というものです。
『急ぎの仕事があるんだけど、○○君の力を貸してくれないか?』
こう言えば上司は自分を必要としてくれている、自分の力を認めてくれているんだと感じるでしょう。
『モノ』ではなく『ヒト』として十分に大切にされている、必要とされていることがわかり、やりがいを持って仕事に取り組むようになっていきます。
×:『至急この資料を作っておいてくれ!』
上司としての『権限や立場』を利用した仕事の指示では、社員は威圧感を感じ抵抗や反発を招いてしまいます。
社員のモチベーション一気に下がってしまうことでしょう。
○:『急ぎの仕事があるから力を貸してくれないか?』
『信頼』をベースに『君の力を貸して欲しい!』 ということで、社員は『上司から認められている』と感じ、快く引き受けてくれるようになるでしょう。
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