主体的に動かない社員には仕事の進め方ややり方を見せる
今の時代の上司や指導者は、現場でプレイヤーとして活躍しながらマネジメントもするプレイングマネージャーとして重要な役割を担っているのも珍しくありません。
当然社員には、『こちらが全てを細かく言わなくても主体的に動いてほしい』と思うのが本音ではないでしょうか?
でもどうしたら主体的に動いてほしいかよくわからないのが現実だと思います。
これは社員側も逆に同じように『主体的にどう動けばよいかわからない』と思っているのも現実のようです。
実は人の心の中にはだれでも『承認されたい』という欲求をもっているので社員からすれば『上司から認められたい』『上司に協力したい』という気持ちを持っており、主体的に動くことは重要だ!という概念は持っているんです。
しかしこれが上手くできないからこそ社員のモチベーション下がってしまうのですがなぜそのようなことが起こるのでしょうか?
それには情報の不足があげられます。
例えば、社員は日ごろの上司の仕事ぶりを見て『なるほど!そういった仕事の進め方をしているから周囲から認められているんだな』と、自分で見たり聞いたりした情報によって具体的にイメージすることができ、主体的に動いていくようになります。
しかしプレイングマネージャーの増加で社員とのコミュニケーションが減ってきていることにより、社員が手にする情報が限られるようになってきました。
その中で『もっと主体的に行動しろ』といっても、社員は『主体的ってどういうこと?』『どうすればあなた(上司)は満足してくれるの?』といった疑問が社員の心の中で芽生えてしまいます。
それはすなわち、今まで泳いでいる人を見たことがない人をプールの真ん中に連れて行って、『自分で考えて端まで泳いでみろ』と言っているようなものです。
ですから主体的に動いてほしいのであれば、社員に対して仕事のやり方やすすめ方を具体的に見せたり説明したりしてこちらから情報を提供していくことが重要です。
『○○さんが▲▲さんについて××してくれるとこっちも助かるよ』
こうすれば社員はやるべきことを具体的にイメージし主体的に行動しやすくなるのではないでしょうか?
でも社員に情報提供をしたとして主体的に行動したとしても失敗してばかりで、成果が出ない社員がいたらどうでしょう?
社員にとってみれば『上司がこういう行動をしろといったからやっているのに!』とモチベーションが下がってしまうかもしてません。
そこでもう一つ必要なことが一方的に情報を提供するのではなく『選択肢を与える』ということです。
『○○君はどれがいいと思う?』
こう選択させることで社員自身が考え、責任をもって行動してくるように変化してきます。
上司や周囲からいわれて行動したことに関しては『言われたからやっている』ことになるので、社員の中では責任感が発生しません。
しかしじぶんで『これがやりたい!』と言わせることで、そのことにコミットしはじめていきます。
人は責任を持ったことに関しては、精いっぱい成果を上げようとするのでいずれ成果につながり好循環につながります。
まとめ
×:『もっと自分で考えて行動しろ!』
やり方やすすめ方が理解していない状況でこのようなことを言っても社員は主体的に行動することは出来ません。
○:『○○や▲▲というやり方があるけど、どうしたらいいと思う?』
情報を押し付けるのではなく選択肢を与え社員が『これがしたい!』と考えるきっかけになり主体性と責任をもって行動するようになります。